HOME >> 不妊の原因 >> 社会的原因 不妊の原因:社会的原因 不妊から妊娠へ

女性の初婚年齢の遅れ

 厚生労働省の発表によると、2008年の平均初婚年齢が夫30.2歳、妻28.5歳で、前年より夫は0.1歳、妻は0.2歳上昇し、晩婚化がますます進行しているとのことでした。晩婚化によってキャリア女性も増えて、出産年齢がより高齢化になってきました。女性にとって加齢は、不妊要因を助長する要因での一つです。年齢とともに卵巣機能も低下しますし、子宮や卵管のトラブルも増加します。男性も精子の数や運動率にも影響が出てきて、妊娠率も低くなってくなってきます。

過度のストレスとダイエット

 過度のストレス状態が続くと、ホルモンバランスが乱れ、月経異常や無排卵などを起こし、不妊の原因となってきます。男性も精子を作る能力が低下してきます。 不妊治療をしているカップルに対して、余計なストレスを感じさせないように、周囲は暖かい気持ちで見守ることが望まれます。  近年では、無理なダイエットが誘引となって不妊状態になる人が増えてきました。無理なダイエットをすると、身体が飢餓状態になるため、身体を守ることを優先し、排卵を促すホルモンの機能を停止していきます。このことが月経異常(生理不順)や無排卵をとなって、不妊の原因を作り出すことになってきます。

思春期の性病や人工妊娠中絶

 近年の性年齢の低下に伴い、性感染症や望まない妊娠で受診する思春期女子が増えてきました。性感染症や人工妊娠中絶で心や身体が傷つき、将来に不安を残します。性感染症の中でもクラミジア感染は卵管炎や子宮内膜炎を起こし、炎症が進むと不妊症や腹膜炎となります。また、人工妊娠中絶も不妊症の危険を伴います。
 10代の子供たちは性病の怖さも知らず、正しい性知識もないままで無防備な行動を起こしています。早い段階からのしっかりした性教育が望まれます。

有害物質

PCB(ポリ塩化ビフェニル)
 ポリ塩化ビフェニル化合物の総称。
 PCBは、無色透明で化学的に安定で、耐熱性、絶縁性や非水溶性など優れた性質を持っていたため変圧器やコンデンサ・安定器などの電気機器用絶縁油や感圧紙、塗料、印刷インキの溶剤などに、幅広く利用されました。
 PCBは、生体内にたやすく取り込まれしかも残留性が高く、皮膚障害などの慢性毒性が認められます。
 1968年に発生したカネミ油症事件を機にPCBの毒性が大きな社会問題となり、1973年に制定された「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(翌年施行)」により製造・輸入・新規使用が原則として禁止され、廃棄物処理法で使用が終了したものは保管が義務づけられました。

アスベスト
 アスベスト(石綿)とは、天然にできた鉱物繊維のこと。
 石綿は、極めて細い繊維で、熱、摩擦、酸やアルカリにも強く、丈夫で変化しにくいという特性を持っていることから、建材(吹き付け材、保温・断熱材、スレート材など)、摩擦材(自動車のブレーキライニングやブレーキパッドなど)、シール断熱材(石綿紡織品、ガスケットなど)といった様々な工業製品に使用されてきました。
 しかし、石綿は肺がんや中皮腫を発症する発がん性が問題となり、現在では、原則として製造・使用等が禁止されています。

ホルムアルデヒド
 ホルムアルデヒドは、常温で無色の刺激臭のある気体で、水に溶ける性質を持っています。天然産物(乾燥シイタケ・タラ・リンゴ、ナシ類等の果実やアカマツ・ヒノキ等の木材)、タバコの煙・ガソリンの排気ガス等にも含まれています。
 ホルムアルデヒドの37%水溶液はホルマリンと言われ、殺菌・防虫・防腐剤として広く利用されているほか、塗料・接着剤等にも用いられ、日用品としては皮革製品・衣類・織物等からも放散されています。
 建材から空気中に放出されることがあり、その場合は低濃度でも人体に悪影響を及ぼす、いわゆる「シックハウス症候群」の原因物質のうちの一つとして知られています。

ベンゼン
 有毒で揮発性、可燃性の液体炭化水素。
 塗料・ニス・ラッカー薄め液・ガソリンなどの工業用の溶媒に使われています。ベンゼンは中枢神経系の激しい損傷し、骨髄を慢性的な損傷を引き起こし、発がん性物質でもあります。かつては寄生虫駆除に用いられていました。

ダイオキシン
 ダイオキシンは、無色無臭の固体で、ほとんど水には溶けませんが、脂肪などには溶けやすいという性質を持っています。また、ダイオキシンは他の化学物質や酸、アルカリとは容易に反応しない安定した性質をもっていますが、太陽からの紫外線で徐々に分解されることがわかっています。
 ダイオキシンの主な発生源は、ごみの焼却による燃焼工程等の他、金属精錬の燃焼工程や紙などの塩素漂白工程など、様々なところで発生します。
 動物実験において、ダイオキシンは体内のホルモンと似たような働きをすることにより、甲状腺機能が低下したり、生殖器官が小さくなったり精子数が減ったり、また免疫機能が低下したりすることが報告されていますが、人に対しても同じような影響があるのかどうかについては、まだよくわかっていません。

環境ホルモン
 不妊症に環境ホルモンが影響しています。環境ホルモンは女性ホルモン(卵胞ホルモン)であるエストロゲンと似た作用を持っています。その環境ホルモンを生物の体内に取り込むと本来のホルモンとそっくり同じ動きをするために、生物体が繁殖を続けるため不可欠な性機能に致命的な障害を与えます。 そのため男性の精子数の減少や女性に急増しているしている子宮内膜症や乳がんの原因となったり、退治や乳幼児に影響も出るのではないかと心配され、環境ホルモンが不妊症に関係していると考えられています。
 環境ホルモンには、ごみ焼却によって発生する非常に毒性の強いダイオキシンや、プラスチック製食器、塩化ビニール製のおもちゃなどの成分の一部などが含まれていることが明らかになっています。
       「あなたの不妊の悩みに答えるQ&A」著者−佐藤芳昭、本間由美子 発行所−保険同人社 参照

有害ミネラル

カドミウム
 カドミウムとは、亜鉛鉱石に多く含まれる重金属で、鉄や銅メッキ、黄色塗料、充電式電池などに多く用いられてきました。
 大量のカドミウムが長期間にわたって体内に入ると慢性中毒となり,腎臓障害をおこし,カルシウム不足となり骨軟症をおこします。「イタイイタイ病」の原因物質はカドミウムといわれています。


 鉛は意外にも身近にあり、缶詰、カラーリング剤、タバコや汚染された大気塗料や印刷物などに含まれています。
 人体に吸収されると、腹痛や貧血などの『鉛中毒』の症状が現れ最終的には骨と結びついて長く人体に蓄積されます。特に幼児の『慢性鉛中毒』は、大脳の成熟障害が強く、精神薄弱や骨発育障害などを引き起こします。

水銀
 常温で唯一の液体の金属。
 湿った空気中で酸化物になりやすく有毒です。神経系をおかし、手足のふるえをおこしたり、言語障害、食欲不振、聴力・視力の減退をもたらします。

砒素
 砒素は昔から毒薬として知られてきましたが、現在では半導体の原料、医薬品、農薬、防腐剤など広く利用されています。  ヒ素およびヒ素化合物は、発癌性があるとされており、単体ヒ素およびほとんどのヒ素化合物は、人体に非常に有害です。

食品添加物

 世の中は、食品添加物で溢れています。まずは食品添加物に関する知識を身に付けることが必要です。
食品添加物に関する事柄をいくつかご紹介致します。知っていそうで知らなかった!という事柄もあるかもしれません。

・喫茶店などに置いてある『コーヒーフレッシュ』は、牛乳は一滴も入っておらず、油と食品添加物で出来ている。
・『みりん風調味料』とは、シロップを食品添加物でみりん風味に仕立てたものである。
・『レンコン』は、漂白剤で白くして使われている可能性がある。
・スーパーで必ず売っているお惣菜『ポテトサラダ』は、3日間は腐らないようにしたいので、保存性添加物を入れて作っている。

残留農薬

クロルピリホス
 クロルピリホスというのは有機リン系殺虫剤で、農薬や建物へのシロアリ被害の予防のため住宅の木材にも塗布されています。シックハウス症候群の原因物質の1つとされ、2000年には室内濃度の指針値が設定されました。さらに、2003年には、建築基準法が改正され、クロルホリピスを使った建材の使用が禁止されました。
 クロルピリホスとその代謝物は、成人男性のテストステロン(男性ホルモン)レベルの低下に関係しているかもしれないと指摘されています。
 2000年から2003年の間に不妊クリニックに通院していた268人の男性不妊患者を対象に、TCPY(クロルピリホス代謝物)と1Nと生殖ホルモンレベルの関係を調査したところ、尿から検出されるTCPYや1Nのレベルが高い男性ほど、生殖ホルモンである男性ホルモンのレベルが低いことがわかりました。