最近では、不妊の原因は男女ほぼ半々と言われるようになりました。諸説いろいろありますが、男性不妊の約80%は「精子が少ない」「精子の運動率が悪い」などの造精機能障害です。残りの約20%がEDとも言われています。
しかし、男性の不妊は、女性の不妊症に比べて認知度が低く、男性不妊の情報も女性に比べて少ないのが現状です。
某テレビ番組では、男性の精子の数が減少している問題を取り上げていました。フィンランドでは、精子の数が5年間の間で27%も下がり、成人男性の一回の射精質がデンマークが一番深刻で4600万個程となっており、4000万個以下になると妊娠できなくなるらしいのです。
男性不妊の原因
飲酒による男性不妊
過度のアルコール摂取は、テストステロンや精子の量が減少させるおそれがあります。
飲み過ぎは性欲を減少させるほか、精液の減少と運動率の低下させる原因にもなります。
精巣内にはアルコールを分解する酵素がありますが、分解される過程でできるアセトアルデヒドという非常に毒性の高い物質が精巣中で増加し、精子を作る能力を奪ってしまいます。
その上、生殖能力に不可欠な亜鉛の吸収を妨げ、生殖能力を低下させるだけでなく、免疫力が低下し、肝機能への障害も出てきます。
喫煙による男性不妊
喫煙はをしている人はしていない人に比べ、精子の数は、10%〜17%減少し精子の運動率を低下させ、また数を減少させ、男性不妊の原因になります。
受精しても胎児に異常をきたし流産や先天性奇形などの原因にもなります。
電磁波の影響にによる男性不妊
携帯電話をポケットに入れて持ち歩く男性は、そうでない男性に比べ、精子の数が最大で30%少なく、男性不妊の原因になっている研究結果が明らかになっています。
おたふく風邪による男性不妊
成人男性がおたふく風邪にかかると、14〜35%の割合で睾丸炎にかかります。
そのため、精子の機能に問題が出て、不妊の原因になることがありますが、睾丸炎から男性不妊になる割合は十数パーセントだと言われています。
男性不妊の障害1:乏精子症
男性不妊で最も多いとされている一つに乏精子症があります。
健康な男性であれば、精液1ml中2,000万個以上の精子が存在しています。なんらかの理由でこれよりも精子数が少ないと乏精子症と呼びます。
近年、男性の精子数が減少しているとの報告があり、WHOの基準値も改定されています。
精子はストレスや健康状態によってその性質が左右されがちなため、一度の検査で多少結果が悪くても病気とは決めず、数回のチェックを重ねます。軽度なら漢方薬やタンポポなどの健康食品などを使い、改善を目指します。
男性不妊の障害2:精子無力症
精子無力症もやはり男性不妊の中でも多いとされている一つです。
精子無力症とは、精子の運動率が低下した状態です。正常な精子では、だいたい70〜80%以上が運動しています。動いている精子が50%以下だと、自然妊娠する確立は低くなります。
乏精子症と同様に、精子の運動率もコンディションに左右され、日によって差があります。もし一度思わしくない検査結果が出たとしても、数回は調べてみる必要があります。運動率に関しては、軽度は50%程度、中等度は20〜40%、重症度は10%以下と区分されています。薬などで改善しないようであれば、
体外受精もしくは顕微授精をおすすめすることもあります。
男性不妊の障害3:精路通過障害
精子の通り道である精管にトラブルがあって、精液の状態に影響を及ぼすことがあります。これが、精路通過障害です。
問題のある部分が小さければ手術で精管をつなぎますが、精管が生まれつき欠落しているようなケースでは、精巣上体という精子の貯蔵場所から精子を取り出して、顕微授精を行います。
男性不妊の障害4:無精子症
男性不妊の中でも最も治療が困難といわれているのが無精子症で、精液に精子が見付からない症状です。
精巣に精子がいれば、精巣内や精巣上体の中の精子を採取して、顕微授精を行うことができますが、精子がまったく作られていない場合には、精子がまったく作られていない場合には、手術や薬物療法などを行っても自然妊娠の可能性は低いと言われており、
人工受精、体外受精でも、受精成立が困難です。
非配偶者間人工授精(AID)を選択する道が残されています。
男性不妊の障害5:男性性機能障害
男性不妊の中でも、最近、増えてきているのが男性機能障害です。勃起障害といって男性の性機能に問題がある状態のことを言いますが、最近ではED(勃起障害:Erectile Dysfuncion)という呼び名が一般的になってきました。年齢に伴い増加することがわかっており、日本におけるEDの患者さんの数は約1000万人いるといわれております。EDの主な原因として心因性ED、器質性EDがあります。最近では、男性不妊症の原因の約20%がEDといわれています。最も多いのは心因性EDと器質性EDと両方に原因がある「混合性のED」です。
心因性ED
不安、緊張過多、ストレス、人間関係などの心理的な問題や、そううつ病。神経症など精神的な問題が原因で起こります。新婚EDなどの多くは機能性EDです。
器質性ED
血管、神経、内分泌などの気質性に起因し、糖尿病、心不全、高血圧、動脈硬化、直腸癌や前立腺癌の手術が原因でEDが起こります。また薬物が原因で起こることもあります。

