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不妊治療・生殖医療の最新ニュース
2010.08.26 不妊治療の公費助成を拡充
厚生労働省が8月26日に発表した来年度予算の概算要求で、配偶者間の不妊治療に掛かる費用の一部助成など「不妊治療への支援等」には、今年度当初予算の約1.5倍の123億円を要求する。
不妊治療をめぐる現行の助成制度では、1回当たり最大15万円を年2回、通算5年まで受給することができるが、この制度を年3回、通算5年まで(通算10回まで)とし、夫婦合算で年730万円未満となっている所得制限を緩和する方針だ。
2010.05.31 セリーヌ・ディオン 体外受精で双子を妊娠
カナダの歌手セリーヌ・ディオンさん(42)が夫(68)との間に双子を妊娠していることを明らかにした。代理人によると現在妊娠14週目で来月には性別が分かるという。
ディオンさんは家族を増やしたいと不妊治療を続けており、6度目の体外受精で妊娠に成功した。妊娠の確率を高めるため、はり治療にも通っていた。2人の間には9歳の男の子がいる。
2010.05.18 卵子の元を人工的に活性化、成熟した卵子を得ることに成功!
卵子の元となる「原始卵胞」を人工的に活性化させ、成熟した卵子を得ることに、秋田大や米スタンフォード大などの共同研究グループが世界で初めて成功した。がん治療で卵巣を凍結保存した後の妊娠出産など、不妊治療に応用が期待される。米科学アカデミー紀要に18日発表した。
卵巣内に多数存在する原始卵胞のほとんどは休眠状態にあり、その一部が活性化され、段階的な成長を経て卵子が排出される。体内で排卵に至るのは1000個に1個程度という。
研究グループは、新生児マウスの卵巣を摘出し、がん抑制遺伝子の阻害剤と酵素活性剤を用いて化学的に処理した。その後、成体マウスの腎臓付近に移植し、飼育したところ、原始卵胞の多くが活性化され、処理をしない場合の約6倍の2割近い卵胞が排卵直前の段階まで成長した。
こうして得られた卵子で体外受精を行い、生まれたマウスに異常がないことを孫の代まで確認。 さらに、病気で摘出したヒトの卵巣を同様に処理して成体マウスに移植し、成熟した卵子を得た。 がんの化学療法などで卵巣がダメージを受けないよう凍結保存し、がん治療後に解凍して妊娠させる試みが行われているが、成功の確率は低い。秋田大の河村和弘講師は「がん患者や、原始卵胞があっても発育しない早発閉経の患者の治療に役立てられる」としている。
2010.04.21 不妊治療費助成の条件緩和などを陳情
JISART(日本生殖補助医療標準化機関)と不妊体験者を支援するNPO法人Fineの代表者は4月21日、福島瑞穂少子化担当相と面会し、特定不妊治療費助成の条件緩和などを陳情した。
体外受精などの高度な治療は医療保険が適用されないため、30万円から40万円の高額な費用がかかる。治療を断念した患者の8割は経済的な理由を挙げているという。
都道府県が主体となって実施している「特定不妊治療費助成事業」は2004年に開始。指定医療機関で体外受精や顕微授精といった「特定不妊治療」を行う夫婦が助成の対象となっている。年度当たり1回15万円を2回まで、通算5年間支給される。所得制限額は730万円で、これは夫婦合算の所得ベースとなっている。
2団体が福島少子化担当相に提出した陳情書では、
●特定不妊治療費助成事業に関する夫婦合算の所得制限額の撤廃
●同事業に関する回数制限の緩和・撤廃
●不妊治療の保険適用範囲の拡大
以上の3点を求めている。
同日の記者会見でJISARTの田中温理事長は、「不妊治療に付随する注射や検査などは保険適用をしてほしい」と述べた。宇津宮隆史副理事長も、「不妊は病気によるものだ。ほかの病気と同じように保険で賄ってほしいが、難しいので、助成金ということで援助していただきたい。」と述べた。 Fineの松本亜樹子理事長は、体験者のアンケート結果などから「経済的な負担がかなり大きい」と指摘。また、治療と仕事の両立で悩む人が多いため、不妊治療を受けやすい環境の整備も課題だと訴えた。
同団体は、来月にも国会に請願をする予定。
2010.03.17 家計に重くのしかかる不妊治療費
特定非営利法人Fineが、2009年12月〜2010年2月に「不妊治療の経済的負担に関するアンケート」を実施した。不妊治療を現在受けている、または過去に受けていた男女1,111人が回答。
調査結果では、1回分の治療費が「30万円以上」という人が体外授精では、69.9%、顕微授精では78.3%に上った。一般的に不妊治療は妊娠が確認されるまでに数回行われることが多く、不妊治療費の総額「100万円未満」が23.1%と2番目に多く、「100万円以上」は47.2%と約半数を占めた。
不妊治療では段階を追って高度な治療に進む。「高度生殖医療」と呼ばれる体外受精や顕微授精は保険外診療となるため、病院により治療費が異なり、負担も高額となる。
こうした現状を受けて、独自の支援策を設ける自治体や企業も増えつつある。
東京都文京区は2010年4月から治療費融資制度を新設。1回50万円を上限に通算5回まで融資を受けられ、所得制限はない。返済期間は5年で、利子の一部を区が補ってくれるため負担は軽く済む。
東京電力は2008年4月に、社員やその配偶者などが不妊治療を受けた場合、合計150万円まで治療費の8割を補助する制度を導入した。2008年度は92人、2009年度は135人が利用した。
キャノンは、2007年4月に治療費の半額を計100万円まで補助する制度を設けており、約200人が申請した。
<参考:日本経済新聞2010年3月17日夕刊>
▼不妊治療・生殖医療ニュース バックナンバー
2009.05.19不妊治療部門における医療安全管理のための取組みが明らかに
2008.07.16「不妊治療」へ新発見
2007.09.24 英国で新たな体外受精による不妊治療法を開発
2007.07.05 世界初、娘の将来のために母親が自らの卵子を凍結保存
2007.07.03 冷凍・解凍をへて人工受精した卵子で出産
2007.02.22 不妊治療助成事業、設備・人員等の指定要件等を提示
